金昌宏の散歩ブログ

ファッションデザイナー金昌宏が趣味で続ける散歩にまつわる話題をつづっています

力まずにふらりと立ち寄ってほしい高輪の穴場スポット!

・かつては高台にあり船の目標にもなっていた「高山稲荷神社」

サイズは小さくても歴史的な役割は大きい・・そんな貴重な散歩スポットが高輪の4丁目にあります。
それは品川駅の高輪口を出てすぐの場所にある、「高山稲荷神社」です。
背後に品川プリンスホテルが聳え立ち、今にも飲み込まれてしまいそうなほど小さな神社ですが、「高山稲荷神社」には、有名ホテルにも負けない歴史と伝統、格式があります。
その一つは、この場所がかつて高台にあり、東京湾を往来する船の目標になっていたことです。
いわば灯台のような役割を果たしていたわけですが、この自然発生的な任務のおかげで、たくさんの船舶が助けられたことは想像に難くありません。
また境内は小さくても見どころは多く、威風堂々とした社殿や美しい彫刻、鳥居、狛犬などは、必見の価値があります。
高輪の4丁目に住んでいる方、もしくは品川駅を利用されている方も、ぜひ一度、散歩がてらに「高山稲荷神社」を訪れてください。

・貴重な遺跡であり親しみやすい存在でもある「旧細川邸のシイ」

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高輪は高級住宅が多くて風格も漂っていますが、その風格作りの一助となっているものが、港区役所高輪区民センターのそばにあります。
それは、肥後熊本藩細川家の下屋敷跡にある巨木「旧細川邸のシイ」です。
東京都指定の天然記念物であり、貴重な遺跡であると同時に親しみの湧く木でもあり、その独特の形とインパクトには、見る人の心を揺さぶる力と魅力があります。
高輪の瀟洒な住宅もいいですが、自然の造形物に圧倒されたいなら、ここに来ることをおすすめします。
理由は簡単、「旧細川邸のシイ」は形状がとても個性的で一点物の感が強く、新鮮な感性を味わえると同時に空想力が鍛えられるからです。
なお、現場は公園ではないのでトイレやベンチはありませんが、巨木の来歴を説明する案内板があり、勉強しながら鑑賞を楽しむことができます。
ぜひぜひ・・高輪の1丁目を歩くときは、区役所高輪区民センターのそばにある「特別な木」のことを思い出してください!

・美術作品としても素晴らしい「日本基督教団高輪教会」

高輪の巨木もいいですが、高野山別院の隣にある「日本基督教団高輪教会」も一見の価値がありますよ。
こちらは文字通り教会ですが、建物のデザインや雰囲気がとても素晴らしく、聖書に関心のない人でも楽しめる要素を備えています。
設計は高輪教会員の岡見健彦氏が担当したそうですが、慎み深さを保ちつつ華やかに見せる技法が見事で、さすが旧帝国ホテルの建築に関わったフランク・ロイド・ライトの弟子だけあるなと、納得させられるものがあります。
建物は1882年に竣工しましたが、現在では「東京たてもの百選」の一つにも数えられています。
高輪にはキリスト教に縁のない人もいらっしゃると思いますが、ここ、日本基督教団高輪教会は美術作品としての価値が高いので、ぜひ建物見学を目的に訪れてみてください。
バッハ高野山別院の隣といいましたが、正式な番地は港区高輪3-15-5です。